2011年8月13日(土)「しんぶん赤旗」
被災自治体財政支えて
亘理町長と高橋議員が懇談
宮城
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日本共産党東日本大震災現地対策本部長の高橋ちづ子衆院議員は12日、町の面積の48%が津波で浸水した宮城県亘理町の斎藤邦男町長、JAみやぎ仙南の舟山健一専務らを訪問し、深刻な被害の実態と復興に向けた要望を聞きました。
斎藤町長は懇談で、がれきの早期処理、買い物に便利な場所への仮設住宅建設などの努力を語るとともに、「震災で税収は減るが、自治体の負担は増える。国の財政的な裏づけなしには、復興に向けた対策を実施できない」と訴えました。
高橋氏は、9日に衆院で可決したがれき処理法の法案づくりに自らが加わって自治体負担の軽減に力を尽くしたことを報告。自治体が被災者の立場で施策をできるように今後も国の財政支援を求めていくと語りました。
町特産のイチゴを「復興のシンボルにしたい」と斎藤町長。高橋氏がイチゴ農家から寄せられた「地下水の塩分濃度が高く栽培に使えない。用水の確保を」という訴えを紹介すると、斎藤町長も「イチゴは水が命だ」と応じました。
JAとの懇談では、舟山専務が消費者団体と連携した「ふるさと安心米」や、家畜のふん尿の堆肥を野菜農家で活用する循環型農業を紹介。原発事故による肉牛の出荷停止、堆肥の販売停止など農家の苦境を語り、「早期に肉牛の全頭検査をして安全を確認してほしい」と訴えました。
高橋氏は「みなさんの地産地消や循環型農業の頑張りが、原発事故で断たれようとしているのは許せない。対策は出だしが肝心。国はやりすぎるくらいに支援することが大事です」と話しました。
高橋光二党仙南地区委員長が同行、斎藤町長との懇談には鞠子幸則・党亘理町議、JAとの懇談には広沢真・党柴田町議が同席しました。