2011年8月10日(水)「しんぶん赤旗」
九電会談メモ 大筋認める
佐賀知事、責任は否定「やらせメール」
県議会特別委
佐賀県の古川康知事は9日、県議会原子力安全対策等特別委員会(38人の県議全員で構成)で、九州電力「やらせメール」の発端となったとされる九電幹部との「会談メモ」について、「細かいニュアンスや私の真意と違う点があるが、このような項目の話はした」とメモを大筋で認めましたが、「責任を取るつもりはない」と居直りました。
|
県民より九電か 武藤議員が批判
「会談メモ」は、6月21日に古川知事と九電の段上守副社長(当時)らが会談した内容を佐賀支店長(同)がまとめ、九電役員などにメールで報告していたものです。
古川知事は、九電幹部との会談で、玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働問題について「自民党議員は再稼働について理解がある。議員に対し、(再開を求める)支持者の声を伝えていくことは大事だ」と話したことを明らかにしました。県民説明番組(6月26日)についても「再開問題について経済界からも声を出したらよい」と述べ、出演者の人選にも言及したことを認めたものの「発言する相手や時期を考えると発言の内容は軽率だった」とするにとどまりました。「やらせメール」については「指示していない」と責任を否定しました。
質疑では12人が発言。日本共産党の武藤明美議員は「指示していないというが、『やらせメール』を招いた結果は重大だ」と指摘。「県知事の発言は、再稼働に向け九電に都合のよい道筋をつけようというもの。県民ではなく九電の方を向くような人は知事にふさわしくない」と批判しました。