2011年8月9日(火)「しんぶん赤旗」

がれき処理、国補助95%に上げる

法案修正 共産党含め与野党合意


 東日本大震災のがれき処理をめぐり日本共産党を含む与野党の実務者協議で8日、迅速な災害廃棄物処理に国が責任をもつという特別措置法案の修正案を合意しました。焦点となっていた処理費用の国庫補助率については平均95%(現行は同86・5%)へ引き上げることを付帯決議に盛り込むことになりました。修正案は9日に、衆院復興特別委員会に委員長提案で提出されます。

 修正案では、これまで政府案にはなかった、処理作業に従事する労働者の適正な賃金確保などにかんする統一的な指針の策定が条文に盛り込まれました。自治体への支払いが遅れている問題では付帯決議で、「市町村から概算払いの請求があった場合には、速やかな事務処理の下、迅速に支払う」と明示します。

 補助率引き上げには約600億円が必要で、自治体の環境保全活動などを支援する基金を拡充して捻出。財政力の弱い自治体に手厚く配分し平均95%になるようにします。

 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は、民自公だけでなく全党が修正協議に参加することを要求。これにより、共産、社民、みんなの各党も参加して修正協議を重ねてきました。

 修正協議の場で高橋氏は(1)一刻も早いがれきの撤去が復旧・復興への大前提である(2)国庫10割負担や、煩雑な事務処理を改善し政府の迅速な対応(3)労働者の適正賃金確保や処理業者の資金繰り支援について統一的な指針を策定する―ことを条文に明記するよう求めてきました。





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