2011年8月7日(日)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 東京に、やや暑さが戻りました。8月6日は暑いものだ。いつしかそう心に刷り込んでいる、自分に気づきます。広島の1945年8月6日は、暑い日でした▼記者の住む町が毎年、8月6日の広島へ行く子どもを募っています。小学5・6年と中学1・2年の3人ずつ。名づけてピースメッセンジャー。後日、平和記念式典に出たり被爆者の話を聞いたりした体験を、市の行事で報告します▼いつもは受験などを理由に中学生の応募が少ない。定員を割りがちでした。ところが、ことしは定員を超える希望者が集まり抽選に。やはり、福島原発の事故の影響でしょう▼60年前に編まれた手記集『原爆の子』で、広島の子どもが、原爆が爆発する直前のようすを証言しています。「あつい時だったので、はだかでげんきよくあそびまわっていた」「おかあさんにぼうしをかってといっているとき」…▼命と生活が一瞬にして断ち切られる。東日本大震災と原発事故でも起こりました。が、避けられない天災と戦争や原発事故は違います。きのうの平和記念式典で、小学6年の福原真拓さんと藤田菜乃歌さんが訴えました。「(戦争を)人間の力で起こさないようにできるはずです」▼「人間の力を信じています」と語る2人に応え、放射能の危険を知る「フクシマ」後の子どもたちとともに進みたい。『原爆の子』を編んだ教育学者、長田新も書きました。「人間は戦争を防ぎ得るという事実を、人類の新たな歴史の中に作っていかなくてはならない」





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