2011年8月5日(金)「しんぶん赤旗」

作業員の被ばく軽視

高橋議員 政府の姿勢ただす

福島原発


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(写真)質問する高橋ちづ子議員=3日、衆院厚生労働委

 日本共産党の高橋ちづ子議員は3日の衆院厚生労働委員会で、福島第1原発の作業員の被ばくを軽視する政府の姿勢をただしました。

 原子力安全・保安院は4月、福島第1原発事故対応で100ミリシーベルト超の作業員が約320人、50ミリシーベルト超が約1600人にのぼるという原子炉プラントメーカーと東電側の言い分に従い、「管理に重大な弊害を招く」として厚労省に対し緊急作業時の上限値250ミリシーベルトを超えても他の原発作業に従事できるよう被ばく線量の上限緩和を要求していました。

 高橋氏は「労働者の安全よりも、原発稼働ありきの論理だ」と批判。保安院が、上限値を緩和しても国際放射線防護委員会勧告(2007年)「生涯1000ミリシーベルト」に及ばないとしていることについて、安全をおろそかにする姿勢だと指摘しました。

 細川律夫厚労相は、作業員が被ばくで健康を害することはあってはならないとして、「放射線の管理はしっかりやっていきたい」と答えました。

 福島第1原発で毎時1万ミリシーベルト超の放射線量が計測され、3人が被ばく(最大4ミリシーベルト)し、今後もがれき処理で高い放射線量の被ばくが起こりうるなかで、高橋氏は厚労省の対応についてただしました。厚労省が東電から1カ月間で最高14ミリシーベルトの予想被ばく量の届けを受けていながら、被ばく量低減の指導が行われていないと批判。厚労省労働基準局安全衛生部の宮野甚一部長は「低減をはかるよう指導を徹底したい」と述べました。





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