2011年8月3日(水)「しんぶん赤旗」
学童保育2万カ所突破
条件整備の課題山積
全国学童保育連絡協議会は2日、全国の学童保育の実施状況調査結果(5月1日現在)を発表しました。
学童保育数は前年比667カ所増え、初めて2万カ所を超えました。入所児童数は2万9千人増の約82万人でした。大規模学童保育の分割などで施設数は一定増えるものの、保育料が高いなど条件整備の遅れから入所児童数は微増という傾向が続いています。
政府は、2014年度までの5年間で入所児童数を30万人増やすとしていますが、大きく立ち遅れています。同協議会は、事態を打開するには「学童保育制度の抜本的な拡充、条件整備の向上を図ることが急務の課題」と指摘しています。
今回の実態調査には、東日本大震災の被害にあった岩手、宮城、福島3県の34市町村が含まれていません。昨年はここに207カ所の学童保育があり、7588人が入所していました。
同協議会の調査では、大震災で使用できなくなった学童保育は3県で48以上。うち7カ所は今も再開・新設できていません。福島県の10市町村では福島第1原発事故の影響で被害状況が把握できていません。
同協議会は、被災地学童保育支援にとりくむとともに、厚生労働省にたいして、被災地の学童保育の一刻も早い復旧・復興のため、特別な財政措置など国としての万全の措置を要望しています。
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