2011年8月2日(火)「しんぶん赤旗」

福島第1 最高の放射線

排気筒底部で1万ミリシーベルト


 東京電力は1日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)1、2号機の原子炉建屋の間にある屋外の排気筒の底部で、これまでで最高の1時間当たり10シーベルト(1万ミリシーベルト)以上の放射線量が計測されたと発表しました。作業員3人が、長さ3メートルの棒の先に付けた測定器で測定し、作業員は1時間当たり最大4ミリシーベルトを被ばくしました。同原発に10シーベルト以上を測る計測器がないため、放射線量の正確な値はわからないといいます。

 高線量が計測されたのは、1、2号機の主排気筒の地面近くの配管。3月12日に1号機の原子炉格納容器の蒸気を逃がすベント(排気)を行った際に使用されており、東電は、そのときに流れ込んで残った放射性物質が原因ではないかと推測しています。

 これまで水素爆発によって敷地内に散乱した高線量のがれきなどを撤去してきましたが、原子炉建屋内でも計測されたことがない高い放射線量が屋外で見つかったことになります。

 10シーベルトは、作業員の被ばく限度を1分半で超える値。東電は、数メートルの範囲を立ち入り禁止にし、放射線を低減する遮蔽(しゃへい)材などを置くなどの対策をとるといいます。





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