2011年7月30日(土)「しんぶん赤旗」

九州電力 プルサーマルシンポに「動員」

社員らに意見発言も要請


 九州電力は29日、玄海原発プルサーマル稼働を企図した佐賀県玄海町でのシンポジウム(2005年10月、国主催)で、社員と関連会社員合わせて約2200人に参加を呼びかける動員を行い、発言要請していた事実を明らかにしました。

 経産省指示による社内調査を報告したもので、ほかに過去5回の国や佐賀県主催の住民説明会などでも、同様の参加と意見発言を呼びかけており、常習的に社員らを動員していました。

 谷口悟経営管理本部長は、記者会見で「自主的な発言を呼びかけただけで、具体的な発言内容を示すなど特定の意見表明要請は行っていない」とのべましたが、原発賛同の意見で会場を占める狙いだったとみられます。

 玄海町でのシンポジウムでは動員の結果、参加者総数626人のうち九電関係社員96人が参加。川内原発3号機増設に関する公開ヒアリング(10年5月、国主催)でも337人が参加し、参加呼びかけは真部利応社長にも報告されていました。また取引先の団体・個人の21人に、意見陳述人として応募するよう要請、うち15人が意見陳述しています。

 05年12月の佐賀県主催のプルサーマル公開討論会では、募集枠を超す参加申し込みのため抽選が行われ、参加総数の半数近くを関係社員が占めました。

 九電側は理解してもらうために多様な意見が出されるように行ったもので、「すべて非難されるべきものではないのではないか」などと居直りました。





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