2011年7月30日(土)「しんぶん赤旗」
完全失業率 4.6%に悪化
総務省が29日発表した6月の完全失業率(季節調整値)は前月比0・1ポイント上昇し4・6%となり、2カ月ぶりに悪化しました。女性が4・5%と、前月比で0・2ポイント上昇し、男性は4・7%と0・1ポイント減少しました。
失業率が悪化した要因について総務省の担当者は、職探しを諦めていた人が求職活動を再開したことを挙げました。
季節調整済みの完全失業者数は289万人で前月比6万人増(実数293万人、前年同月比36万人減)。就業者数は5963万人で前月比4万人増(同6002万人、前年同月比3万人増)でした。
東日本大震災で特に被害が大きかった岩手、宮城、福島3県では調査が困難なため、3月分以降は統計に含まれていません。
また同日、厚生労働省が発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0・02ポイント上昇し0・63倍となり、3カ月ぶりに改善しました。
被災県の有効求人倍率は岩手0・47倍(前月比0・02ポイント上昇)、宮城0・53倍(同0・07ポイント上昇)、福島0・57倍(同0・07ポイント上昇)などとなっています。地域別では、東北が同0・04ポイント上昇し0・51倍となりました。厚労省の担当者は、部品供給網の復旧に伴う生産の回復や、消費自粛ムードが緩和されたことなどが背景にあると指摘しました。
新規求人倍率(季節調整値)は、前月比0・02ポイント上昇し1・00倍でした。正社員の有効求人倍率は前年同月比0・07ポイント上昇し0・35倍となりました。
有効求人倍率は、求職者1人に対し、何件の求人があるか示す指標です。1倍を下回れば、求職者1人につき求人が1件を下回っていることを示します。
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