2011年7月30日(土)「しんぶん赤旗」
原発関係道県議会議長協総会
穀田氏 撤退へ論議を
原発関連施設が立地する14の道県で構成する原子力発電関係道県議会議長協議会が29日、都内で定期総会を開き、日本共産党から穀田恵二国対委員長があいさつしました。
総会では政府・各党の来賓があいさつ。経済産業省の中山義活政務官は、「世界に誇れる安全性のある原子力発電をまだまだ追求していかなければならない」などと発言。自民党の細田博之・電源立地及び原子力等調査会会長(衆院議員)は、「福島の場合は津波で電源喪失が起きた」と述べて、地震による深刻な影響がないかのようにごまかし、「こういう安全対策なら大丈夫だと納得してもらうことが一番大事だ」と原発継続を訴えました。
公明党の斉藤鉄夫幹事長代行は、「原発を推進してきたことは忸怩(じくじ)たる思い」と述べましたが、原発をどうするのかは述べませんでした。
穀田氏は、協議会が求めている福島第1原発事故の早期収束や、被害への十分な賠償などに全力を尽くす決意を表明。「安全神話」を一掃し、事故の危険を最小限にするためにあらゆる措置をとることや原発の再稼働押し付けの中止を求めるとともに、原発からの撤退こそ必要だと考えていると述べ、国民的な議論を呼びかけました。
総会は議事を変更して議員との討論を行うという異例の展開となり、福島県議会の佐藤憲保議長が「次の福島を起こさないために国がどう動くかが一番大事。国に明確なビジョンがない」と与党に注文をつけました。