2011年7月29日(金)「しんぶん赤旗」
調査「公開・透明で」
高速鉄道事故現場で温首相会見
【北京=小寺松雄】中国の温家宝首相は28日、浙江省温州市で23日に起こった高速列車衝突事故現場を視察し、内外メディアに「事故調査は公開・透明の原則で進める」と約束しました。
中国中央テレビなどによると、温首相は「事故について国民に責任ある説明をしなければならない」と述べ、事故調査の全過程を公開し、透明にすると表明。さらに「機械や設備はもとより、管理、メーカーについても問題を徹底的に追究する」と語りました。
その上で、「調査の過程で、背後に腐敗の問題が隠れていることがわかれば、決して容赦しない」と訴え、「そうしてこそ地下に眠る死者に申し訳が立つ」と述べました。
また鉄道行政の基本理念として「速度、質、効率、安全を一つにしてとらえたうえで、安全を第1位に据えなければならない」と強調し、「(列車が)速ければ良いというものではない」と付け加えました。