2011年7月28日(木)「しんぶん赤旗」
原発に国費16兆円
吉井氏 「再生エネに振り向けよ」
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日本共産党の吉井英勝議員は27日の衆院経済産業委員会で、再生可能エネルギー買い取り法案の質疑に立ち、原発に振り向けられてきた国費の流れを切り替え、再生可能エネルギーを爆発的に普及させるよう迫りました。
吉井氏に政府は、現在価格に換算した原発の建設費の合計が約14・5兆円、原子力関係の国費の投入額が約16兆円にのぼることを明らかにしました。
吉井氏は、原発のコストは、非常に大きいという認識を出発点とすべきだと主張。海江田万里経産相は「原子力発電のコストは安い、再生可能エネルギーは高いという前提には立たない」と述べました。
吉井氏は、原発に投じた約16兆円の国費を再生可能エネルギーに投じると、太陽光発電でみても、日本の全発電電力量の9分の1は超えたはずだと指摘。資源エネルギー庁の細野哲弘長官が、地熱などでは日本の再生エネルギーは「相当ポテンシャルが大きい」と答えたのに対し、吉井氏は「日本の条件を生かす方向を前進させるため、国費の流れを変えることが大事だ」と強調しました。
さらに吉井氏は、原発立地自治体では、交付金に依存しており、農林漁業や製造業などの比率が再生可能エネルギーに取り組んでいる自治体の半分以下となっていることや、財政や産業構造にゆがみが出ていることを指摘。海江田氏は「光と影には向き合っていかなければならない」と述べました。
吉井氏は、原発促進の電源開発促進税を固定価格買い取り制度に振り向け、電気料金に新たな付加金を課すことなく再生可能エネルギーの普及をはかるべきだと強調しました。