2011年7月28日(木)「しんぶん赤旗」
二重債務解消 「第三者機関つくりたい」
発議者 大門議員に答弁
参院復興特
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被災地の二重債務解消に向けた政府のスキーム(枠組み)と自民・公明両党案についての審議が27日、参院復興特別委員会で始まりました。
日本共産党の大門実紀史議員は、26日に発表した党の緊急提案を配布、意欲がある事業者をすべて迅速に救うとの立場から、公的機関が債権を買い取るとともに、被災者の立場で支援にあたる第三者機関を設置し、国民負担を最小限にするため預金保険機構の剰余金を活用することなどを提案しました。
大門氏は「どんないいスキームをつくっても、入り口で排除されるようなことでは事業者は救われない。金融機関任せにしない相談体制が必要だ」と強調。自公案発議者の片山さつき議員は、「共産党がいち早く指摘してきたことも参考にして法案をつくった。もっと細かな単位、業種別で第三者委員会をつくりたい」と語りました。
参考人の日本弁護士連合会の新里宏二副会長は「被災地に寄り添い専門家が相談に応じる仕組みは大切だ。共産党の質問で種が広がったことを評価している」と話しました。
大門氏が国民負担を最小化するために預金保険機構の剰余金(1兆5千億円)の活用を求めたのに対し、片山氏は「当然そういうことを考えながら国民負担の最小化をはかりたい」と答えました。債務免除額についても片山氏は「現実的に返せる額にしていく」と述べました。返済額については中小企業庁の高原一郎長官も「再建に支障がないようにしたい」と述べました。
大門氏は、政府案の債権買い取り規模が少なすぎるため、救済されない事業者が出てくるとして増額を求めたのに対し、高原長官は「今後さらに必要になれば財政当局としっかり相談していきたい」と答えました。