2011年7月27日(水)「しんぶん赤旗」

エコ電力 独で人気急上昇

契約増す再生可能エネ100%


 2022年までにすべての原発を閉鎖することを決めたドイツで、風力など再生可能エネルギーによる電力を利用する個人や企業が増加しています。

 独誌『シュテルン』7月18日号によると、東京電力福島第1原子力発電所の事故後、「再生可能エネルギー100%」の電力を販売する4業者がいずれも大幅に契約者を増加させています。

 ドイツでは発電・送電・販売の業者が分離されており、販売業者は欧州各地の発電業者から電力を買い取り、消費者に供給します。このため消費者は、販売業者がどのエネルギーで発電した電力を販売しているかを確かめて契約することができます。

 同誌によると、4社はいずれも中小業者。最も契約者を増やしているのはナチュアシュトローム社の37%増でした。またEWS社は通常1カ月の新規契約者が600〜700人ですが、今年3月は4500人が新たに契約しています。

 一方、ドイツの大企業の一つ、ドイツ鉄道(DB)は25日、再生可能エネルギーの使用を大幅に増やす計画を発表。まず2014年から14の水力発電所と契約を結び、同社の年間使用電力の約8%に当たる9億キロワット時の電力を購入する方針です。

 これにより同社の使用電力に占める再生可能エネルギーの割合は28%となります。同社は20年までに35%を目指すとしています。

 このほか、再生可能エネルギーによる電力だけを使用することを売り物にするショッピングモールやリゾートホテルも登場。そうした企業はますます増えていると同誌は報じています。 (片岡正明)





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