2011年7月26日(火)「しんぶん赤旗」
被災者救済に使え 大門議員
予備費8000億円
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2011年度第2次補正予算の財源をつくる剰余金処理法案が25日、参院本会議で民主、自民、公明などの賛成多数で可決、成立しました。日本共産党は反対しました。
採決に先立つ参院財政金融委員会で日本共産党の大門実紀史議員は、約2兆円の2次補正予算のうち、使い道を定めない予備費が8000億円も計上されている問題を取り上げ、二重債務解消など切実な被災者の要求実現に使うべきだと求めました。
大門氏が、このままでは年内は使われない可能性があり、迅速な復興につながらないと指摘したのに対し、野田佳彦財務相は「3次補正までの間に何かあればいつでも対応したい」などと答えました。
大門氏は、「被災地の要求がすでに実現されているなら分かるが、不十分なまま、多額の予備費の計上というのはおかしい」と批判。その上で、二重債務問題の政府の救済スキーム(枠組み)が中堅企業しか救わない投資ファンド方式から公的機構を使う方式へと前進したが、住宅ローンを含めて6000億〜7000億円の債権があるのに、債権の買い取り規模が最大でも二千数百億円規模にすぎないと指摘。「あまりにも少なく、これでは救われないと思う人が出ている。政府としてこれ以上出資しないのか」と追及しました。
野田財務相は「機構(中小企業基盤整備機構)の手持ちのお金が基本になる」と述べ、追加出資には言及しませんでした。大門氏は「政府の案のままでは多くの中小業者は救われない」と批判しました。
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