2011年7月25日(月)「しんぶん赤旗」
再発防ぎ安心社会へ
明石歩道橋事故１０年 追悼コンサート
今回フィナーレ
 （写真）歩道橋事故や砂浜陥没事故の犠牲者を追悼したコンサート＝24日、兵庫県明石市 |
夏の花火を楽しみに出かけた子どもらの命を奪った兵庫県明石市の歩道橋事故（２００１年７月）や、人工砂浜陥没事故（同年１２月）の犠牲者計１２人を悼むレクイエムコンサートが２４日、神戸市西区内で開かれました。
事故から１０回を節目に今回でフィナーレを迎え、参加した市民ら約６００人は「鎮魂」「未来」をテーマにした合唱や演奏に聞き入りました。
コンサートは、事故を契機につくられた市民合唱団「きらぼし」が中心となって実行委員会を立ち上げ、歩道橋事故から丸１年の０２年７月から毎年取り組んできました。
歩道橋事故で２歳の次男を亡くした下村誠治さん（５３）＝神戸市垂水区＝が壇上であいさつし、「子どもや家族に対する思いは生涯続く。二つの事故で裁判が続いているが、原因究明や再発防止を進めることで安全で安心な社会につなげたい」とのべました。
砂浜陥没事故の遺族もメッセージを寄せ、「事故の教訓を後世に伝えていくことが大事」だと心情をつづりました。
実行委は、来年以降もさまざまな形で事故について考える場をつくっていく考えです。
