2011年7月24日(日)「しんぶん赤旗」
浜岡原発 廃炉へ5000人
静岡集会 周辺市長ら出席・賛同
志位委員長があいさつ
浜岡原発廃炉の一点で力を合わせようと23日、「浜岡原発の永久停止・廃炉を求める静岡県大集会(ひまわり集会)」が静岡市の駿府公園で開かれました。同県をはじめ愛知、長野、岐阜、神奈川、三重などから約5000人が参加。服や帽子に黄色いヒマワリの造花を飾り付け「浜岡原発の再稼働を許さず、廃炉をめざそう」の思いを共有しました。
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集会には自治体関係者の賛同が相次ぎました。来賓として参加した三上元(はじめ)・湖西市長のほかに、清水泰・焼津市長がメッセージを寄せ、若林洋平・御殿場市長、大橋俊二・裾野市長が賛同しました。杉山羌央(たけお)・伊豆市議会議長、勝又嶋夫・御殿場市議会議長も賛同しています。
6人の集会よびかけ人を代表して林克・静岡県労働組合評議会議長が「福島原発の悲惨な事故は人ごとではない。浜岡原発で事故が起きれば、静岡はもとより首都圏にも被害が及ぶ。集会を成功させ、原発廃炉に向けた太く強い世論をつくろう」と訴えました。
来賓あいさつした日本共産党の志位和夫委員長は、浜岡原発について、「三つの大問題」を指摘。それは(1)想定される東海地震の震源域の真上にある(2)「想定地震はマグニチュード(M)8・4」は成り立たなくなった(3)浜岡原発は出力日本一の超巨大原発―の3点です。志位氏が「原発を造ったこと自体が間違いだった。原発ゼロの声を静岡から世界へ広げよう」と呼びかけると、会場から「そうだ」の声がかかりました。
三上市長は「世論が二つに分かれたときが、政治家の出番です。浜岡原発は直下型地震の襲う所にある。廃炉にしろと声を大にして叫びましょう」と力強く訴えました。
福島県農民連の根本敬(さとし)事務局長は原発被害の恐ろしさを生々しく伝え、「誰が放射能で福島を汚したのか。原発による被災者を二度と生まないため、私もたたかう」と決意表明しました。
青年、女性、医師、農民ら6人がリレートーク。「“絶対安全”は原発が無くなるまでない」「浜岡原発の廃炉から、全国の原発の廃炉へと頑張ろう」と訴えました。
日本共産党の佐々木憲昭衆院議員、井上哲士参院議員が集会に参加していることが紹介されました。
集会では▽浜岡原発廃炉を求める「会」を無数につくる▽署名を広げる―などを確認した集会宣言を採択。集会後、「いらない、いらない、浜岡原発」などと唱和しながら3コースをパレードしました。
浜岡原発のある静岡県御前崎市から参加した男性(73)は「予想以上の熱気に、地元として非常にありがたいし、頼もしく思います。地元では不安が広がっていて、講演会を開けば何百人と集まります。この集会をきっかけに、廃炉への運動を拡大していきたい」と語りました。