2011年7月23日(土)「しんぶん赤旗」

「利益共同体」が賠償を

原発事故 吉井議員が求める

衆院委


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(写真)吉井英勝議員

 日本共産党の吉井英勝議員は20日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、福島原発事故の損害賠償を東京電力とともに株主や金融機関、原発メーカーなど「原発利益共同体」に果たさせるよう求めました。

 吉井氏は「東電には第一義的に責任集中と無限責任がある。全面賠償に誠意を持って取り組み、被害者の人生を元に戻すことに責任をもつことだ」と指摘。東電が国に資金援助を求める一方、金融機関に債権放棄を求めていないことを批判し、株主や金融機関などに負担させるべきだと迫りました。

 海江田万里原子力経済被害担当相は「利害関係者に負担を求めるように伝えている」と答弁。吉井氏は「そうなっていない。債権放棄も株主責任も求めず、いくらでも何度でも支援することになっている。東電と大銀行救済スキームだ」と批判しました。

 吉井氏が、欠陥が明らかになった福島第1原発の製造メーカーに製造物責任の補償を求めるよう迫ったのに対し、海江田氏は「東電の判断でやってもらえれば」と答弁。吉井氏は「原発メーカー、メガバンクなど『原発利益共同体』に全面賠償の社会的責任を果たさせる立場に政府が立つべきだ」と強調しました。

 吉井氏は、政府が1キロワット時5円30銭で安いと宣伝してきた原発のコストについて、国の財政から1995年以降で14兆円超もの予算が投じられていることを指摘。これに今回の損害賠償や収束コストを合わせると東電の発電コストは100円前後の高いものになるのではないかと質問しました。

 海江田氏は「安い電源だと言わないようにする」と明言。「(原発の)コストの安さを強調するあまり、安全対策に十分な手だてが打たれなかった」とし、今後コストを精査すると答弁しました。





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