2011年7月22日(金)「しんぶん赤旗」
南シナ海 平和的解決へ指針
ASEAN・中国外相承認
【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)=面川誠】東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は21日、当地で外相会議を開き、南シナ海行動宣言(DOC)履行のためのガイドライン(指針)を承認しました。
ASEANと中国は2002年に南シナ海での領有権紛争について、国際法に基づき平和的に解決するとした「行動宣言」に調印。ガイドラインは、その履行に向け、「協力活動、事業の指針」となる文書です。直接の紛争防止策を規定したものではありませんが、「平和、安定、相互信頼を促進し、南シナ海での紛争の平和的解決を確実にするという集団的公約」だと明記しています。
ASEAN側は法的拘束力を持つ行動規範(COC)とすることを求めてきましたが、ガイドラインは「具体的措置は当事国の合意に基づき、最終的に行動規範に至るべきだ」としています。
このほか、「活動、事業の進展状況を毎年、ASEAN・中国外相会議に報告する」としています。
インドネシアのマルティ外相は、協力事業の例として、環境、伝染病、国際犯罪、航行、生物多様性などの分野を挙げました。
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