2011年7月22日(金)「しんぶん赤旗」

投石の12歳まで投獄

人権団体 イスラエル軍を告発

パレスチナの未成年 835人拘束


 【カイロ=伴安弘】イスラエルの人権団体ベツレムはこのほど、パレスチナを占領するイスラエル軍に投石したとして拘束されたパレスチナ人の未成年者の権利が侵害されているという調査結果を発表しました。

 それによると、2005〜10年の6年間で、イスラエル軍は、ヨルダン川西岸と東エルサレムで投石した12〜17歳のパレスチナ人835人を拘束。イスラエルの軍事法廷で裁かれ、93%が数日間から20カ月の禁錮刑を言い渡されました。無罪は1人だけでした。

 イスラエルの刑事法は14歳未満の少年の投獄を禁じていますが、12〜13歳の少年も34人いました。

 同団体が50人を対象に聞き取り調査をしたところ、30人が深夜に逮捕され、家族の同伴も許されませんでした。

 19人が尋問中に「暴力的に扱われ、脅された」と答え、23人が拘束中、風呂場の使用や飲食も禁じられたといいます。

 同団体は、軍事裁判でも未成年者には保護者の面会が許されるなどの特別の措置がとられる決まりになっているが、それも行われていないと指摘。「その結果、多くの未成年者が自白を強要され(取り調べ当局との)取引に応じている」と指摘しています。

 イスラエル軍は18日、投石は重大犯罪行為だとし、この報告書を「バランスを欠くものだ」と非難する声明を出しました。





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