2011年7月20日(水)「しんぶん赤旗」

扇風機を 肌着を

仮設入居者 切実


 「扇風機がほしい」「夏服を」など仮設住宅入居者のささやかで切実な声が、日本共産党大震災救援ボランティアが岩手県宮古市内の仮設住宅を軒並み訪問して行っているアンケートに寄せられています。

共産党がアンケート

岩手・宮古

 「ようやく落ち着いてきたけど、かえって眠れなくなった。先のことを考えないようにしている」と話す女性(65)=田老地区=。目下必要としているのは「扇風機」だといいます。

 同市は気温30度超の日もあります。「クーラーがあっても電気代がかかるからつけない」(重茂地区・女性)など、全てを失い節約に努める被災者にとって扇風機での涼は切実です。需要が高くて、「どこに行っても売り切れ」「品不足」と嘆く声が多数聞かれました。

サイズ合わない

 玄関先に腰かけ、裁縫していた高齢の女性=田老地区=は、支援物資の衣類を自らの寸法に合わせてリフォーム中でした。「物資をもらってもサイズが合わないし、婦人ものがあまりない。Lサイズの肌着がほしい」と話します。

 「ブラジャーや13号サイズのものがほしい」(崎山地区・女性)「避難所でもらった衣類は冬物だけ。夏物がほしい」(重茂地区・女性)など衣類不足を訴える声が多く寄せられています。

 「復旧もないのに、復興があるのか」と厳しい口調で語ったのは、ワカメ養殖業の男性(57)=田老地区=です。流された船と漁具を買うと最低1500万円はかかります。「自分では無理。共同(利用漁船)もいいと思うが、加工場もない、取っても市場がない」と話します。

家が先か漁か

 ほかにも「倉庫や乾燥機をそろえると1億円。家が先か、漁に投資するかで悩んでいる」(重茂地区・男性)という声が出ていて、生業の再建をめぐる悩みは深刻です。

 党ボランティアは、被災者の要望があれば、コメや自転車、衣類など党に寄せられた支援物資を即座に届け、「やはり動いてくれるのは共産党だけ」(津軽石地区・女性)と喜ばれています。





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