2011年7月16日(土)「しんぶん赤旗」
生業再建 国の責任で
宮本氏、政権の対応ただす
2次補正案 審議入り
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東日本大震災の復旧対策に関する第2次補正予算案が15日、衆院本会議で審議入りしました。日本共産党の宮本岳志議員は、大震災から4カ月がたったにもかかわらず、復旧と復興は遅々として進まず、生活の困窮や雇用問題が深刻化し、“震災関連死”まで起こっていると述べ、菅政権の対応をただしました。
「生活の基盤を回復し、再出発できるように支援することが復旧・復興の基本だ」と述べた宮本氏は、避難所・仮設住宅の改善とともに、国としての取り組みを提起。漁業・水産業の再開・復興に関して、漁期にあわせて、漁船・漁具の確保や養殖施設、市場、加工場など一体的な復旧が不可欠だと強調しました。そして、財界などが求める「水産特区構想」については、「企業が地元の意向を無視して強引に浜に入ることを許すものであってはならない」と主張しました。
宮本氏は、生業(なりわい)の再建にとって「二重ローンの解消」が絶対必要だとして、病院や学校、住宅の債務の解消を要求。集団・高台移転は国が全面支援し、浸水農地・宅地を国が買い上げるよう迫りました。
深刻な雇用について宮本氏は、「震災を口実にした大企業の身勝手な解雇・雇い止めを許さず、新規学卒者の採用を増やさせるなど社会的責任を果たさせるべきだ」と強調しました。
学業を断念しなくてすむように、給付制の奨学金を求めるとともに、教職員のさらなる増員、子どもたちが生活するすべての場所での徹底した除染を求めました。
菅直人首相は、漁業・水産業の復興では「ご指摘のように一体的再生が不可欠だ」と答弁。「水産特区」に関しては、「地域ごとの漁業の特性をふまえ地元の意見をしっかりうかがい、真に復興に資するものとなるよう努める」と答えました。
二重ローン解消では、「債権買い取りの仕組みについて詳細な検討を進めている」と述べるにとどまりました。
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