2011年7月15日(金)「しんぶん赤旗」
雇い止め撤回させよ
ソニー労組が厚労省要請
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ソニー労働組合仙台支部(電機連合加盟)と宮城県春闘共闘は13日、ソニー仙台テクノロジーセンター(宮城県多賀城市)による正社員280人広域配転と期間社員150人雇い止めの撤回を指導するよう、厚生労働省に求めました。
ソニーの期間社員たちは、「5年以上も同じ現場で働いてきた。派遣から直接雇用に変わるとき、賃金が下がったが『正社員登用あり』といわれ、信じて頑張った。震災で解雇は納得できない」「ルール逃れのために有期雇用にして人間を使い捨てる悪循環を断ってほしい」「私たちにはタイムリミットが迫っている。明日の仕事、今日のメシに困っている。対応してほしい」と口々に訴えました。
便乗解雇・雇い止め問題について、厚労省の担当者は、「便乗解雇があってはならない。解雇・雇い止めには判例などのルールがある。問題を把握した場合、事業者にルールを理解してもらうようにする」と回答しました。
ソニー仙台の問題について同省の担当者は、「ソニー労組仙台支部の松田隆明委員長が4月に宮城労働局に来て相談しています」と情報を得ていることを認めました。
松田委員長は、「ソニーは、正社員について雇用調整助成金を活用する方針だ」と指摘。期間社員に対しても雇調金の活用で雇用を守るようソニーへの指導・助言を求めました。
この日の要請は、日本共産党の高橋ちづ子衆院議員事務所が震災雇用対策を厚労省へ聞き取りした際に行われ、山下芳生参院議員・党職場(労働)対策委員会責任者も同席しました。
山下参院議員は、「ソニーの問題は、厚労省として黙って見ているではすまない話だ。国民が復興に一丸となっているときに、政府の復興構想会議に委員を送る企業が水をさしている。政府全体で対応すべきだ」と強調しました。
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