2011年7月15日(金)「しんぶん赤旗」

全損害を賠償対象に

山下議員 仮払い法案で反対討論


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(写真)討論に立つ山下芳生議員=14日、参院復興特別委

 参院復興特別委員会で14日、自民党などが参院に提出した、福島原発事故の賠償金を国が東京電力に代わって仮払いする法案が、自民党、公明党、みんなの党、社民党、たちあがれ日本の賛成多数で可決されました。日本共産党、民主党、国民新党は反対しました。

 採決に先立ち反対討論に立った日本共産党の山下芳生議員は、一刻も早く全面的な賠償が行われなければならないと強調。東電は賠償に第一次的責任を負っており、国の責任は東電に全面賠償の責任を果たさせることだと述べました。

 そのさい、基本とすべき立場として(1)原子力損害賠償紛争審査会の指針に限定せず、すべての損害を賠償の対象とする(2)被災者に一刻も早い仮払いを実現するために、必要な場合は国による支払いを行う(3)賠償の対象とならないことの挙証責任は東電が負う―の3点をあげました。

 山下氏は、法案が、国による仮払いの対象を、指針に示された範囲内に限定している問題を指摘。東電の仮払いが「遅く、狭く、少ない」のは指針に基づいているからであり、「東電の仮払いと同様、指針に入らない損害は、国による仮払いの対象外とされてしまう」と批判しました。その上で「国によって仮払いを行うのであれば、指針に限定されることなく仮払いを行うべきだ」と主張しました。





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