2011年7月15日(金)「しんぶん赤旗」

主張

日本共産党創立89周年

大震災と原発事故の中でこそ


 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の救援・復興の取り組みが続く中で、日本共産党はきょう、1922年7月15日の創立から89周年を迎えました。

 日本の歴史でもかつてない大災害となった大震災と原発事故は、日本の政治のあり方の根本を問うものとなっています。日本共産党は国民の苦難軽減のために献身する「立党の精神」を発揮し、救援・復興は被災者の生活と生業(なりわい)の再建を最優先するよう求め、原発からの撤退を政府に迫っています。そうした主張が国民と響きあい、共感を広げていることを、厳粛に受け止めたいと思います。

「立党の精神」発揮して

 「現場に来て要望を聞き、義援金まで持ってきてくれたのは日本共産党だけだ。この恩は忘れない」「『水産特区』について知事からは一言も相談がなかった。日本共産党に頑張ってほしい」―。被災地で活動している日本共産党の関係者に寄せられている声です。

 原発問題では原発からの撤退の訴えに共感が広がり、「脱原発宣言」で注目を集める城南信用金庫の理事長も最近の「しんぶん赤旗」日曜版で、「共産党の原発からの撤退という方針はすばらしい。脱原発へのかじとりをリードしています」と語っています。

 発生から4カ月余りたった東日本大震災はいまだ多くの人びとが避難生活を続け、東電福島原発の事故は収束のめどさえ立たない状態です。論壇でも「日本のありようがまるごと問われている」といわれる大震災と原発事故に際し、日本共産党は全国で支援に取り組んできました。それこそが「立党の精神」だからです。

 日本共産党創立の翌23年に発生したのが関東大震災です。侵略戦争と天皇制の専制政治に反対した日本共産党は合法的な活動が認められていませんでしたが、弾圧を免れた党員や自覚的な労働組合員が救援にあたりました。そのさなかにも一部の党員が命さえ奪われるという痛ましさです。

 その10年後の33年、「昭和の三陸大津波」と知られる災害でも日本共産党は「赤旗(せっき)」で被災者への救援を呼びかけ、医療支援などに取り組みました。このときも天皇制政府は弾圧を加えました。被災者の救援という当たり前の活動さえ許さないなかでの日本共産党の不屈の活動は、今回の大震災での活動にもつながるものがあります。

 「立党の精神」を発揮した日本共産党の活動は、被災地での支援とともに、どうしたらその苦難が取り除けるのか、被災者によりそい、その方向を示すところに真骨頂があります。被災者の生活再建を土台にした復興を求め、原発からの撤退を決断し自然エネルギーに転換するよう政府に提起しているのもそのためです。

「原発主義」の異常を正す

 ある論者は、戦前の「軍国主義」に対比して、今日を「原発主義の時代」と批判します。アメリカいいなりで原発建設を推進してきた自民党にはその異常は正せません。「政権交代」しても悪政の根幹は変わらない民主党にも国民に展望を示すことはできません。

 国民とともに苦難に立ち向かう日本共産党の役割はいよいよ重要です。「立党の精神」を貫き、力を尽くすことを決意するとともに、ひとりでも多くの方がこの党に加わられることを呼びかけます。





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