2011年7月10日(日)「しんぶん赤旗」
「しんぶん赤旗」日刊紙の9月からの購読料改定のお願い
「しんぶん赤旗」日刊紙読者のみなさん
日ごろのご購読ありがとうございます。日本共産党の活動へのご協力に心からお礼を申しあげます。
「しんぶん赤旗」は、東日本大震災や原発事故をはじめ、政治の焦点になっている消費税、環太平洋連携協定(TPP)、雇用と暮らし、沖縄の基地問題などで、国民の立場にたった報道に全力をあげています。
しかし、日刊紙はいま、大きな経営的困難をかかえ、発行を続けることが危うくなっています。この危機をなんとしても打開するために、党として、日刊紙の普及に力をつくすとともに、読者のみなさんに購読料の500円値上げをお願いせざるをえなくなりました。
こうしたお願いをすることが、読者のみなさんにとってどれほど大変なことかよく承知しています。しかし、日本の政治をよくするためにも、日々の暮らしを守るためにも、日刊紙の発行をとめるわけにはゆきません。なにとぞご理解いただき、ひきつづきご購読くださいますよう、心からお願いいたします。
読者のみなさん
「しんぶん赤旗」は、1928年の創刊いらい、侵略戦争に反対し、自由と民主主義、国民の命と暮らし、平和を守るために、どんなタブーもなく真実を報道し続けてきました。
今日の情勢の激動のもとで、「しんぶん赤旗」が果たすべき役割は、いよいよ重要となっています。
2年前の「政権交代」で国民が民主党政権に期待したのは自民党政治からの変化でした。しかし、民主党政権がおしすすめる政治は、どの問題をとっても自民党政治への回帰であり、期待は、いまや、失望、怒りに変わっています。同時に、党略的な政権攻撃にあけくれる自民党にたいしても批判が強まっています。未曽有の惨害の中で、被災者そっちのけで政争・内紛を続ける「二大政党」の姿に国民はあきれはてています。
自民党政権、民主党政権の共通の土台であるアメリカいいなり、財界中心という政治を正し、変えていく展望をもっている「しんぶん赤旗」は、新しい政治をもとめる国民の探求にこたえるものであり、その役割はかけがえのないものです。
たとえば、原発をめぐって、メディアの多くが、財界・大企業、歴代政府のいいなりに「安全神話」の旗振り役となってきたなかで、「しんぶん赤旗」は、その危険性を一貫して具体的に指摘し、追及してきました。福島原発事故で、何が起きているのか、なぜ過酷事故が起きたのか、日本のエネルギー政策はどうあるべきかなど、他のメディアにはない情報や視点で本質に迫る報道を続けて注目を集めています。
「しんぶん赤旗」日刊紙を守り、発展させるために、読者のみなさんのご協力を心からお願いする次第です。
読者のみなさん
「しんぶん赤旗」日刊紙の読者数は、残念ながら、10年前の36万人から24万人余に後退しています。大企業などの広告による収入に依存している一般の新聞とは異なり、「しんぶん赤旗」は、読者のみなさんからの購読料を中心に発行をまかなっています。日刊紙の経営は長期にわたって赤字を続けていましたが、赤字幅が今年に入って月2億円を超えました。
2000年以来、11年のあいだ購読料を据え置き、発行経費を減らすために、手だてをつくしてきましたが、それもいよいよ限界にたっし、抜本的な打開をはからなければならなくなりました。
日刊紙の発行を維持するために、ひきつづき発行経費の削減にとりくみつつも、読者のみなさんに、率直に、次のような購読料値上げをお願いすることにしました。
日刊紙 3400円 (消費税込み。現行2900円)
1部売り 120円 (消費税込み。現行100円)
実施は9月1日から。
読者のみなさんに購読料値上げについてのご協力をお願いするとともに、なによりも全党あげて一人でも多くの方々に日刊紙をおすすめして、26万人を超える方々に読者になっていただき、日刊紙の発行を安定的な軌道に乗せたいと決意しています。
みなさんから、紙面についてさまざまな声が寄せられています。「しんぶん赤旗」らしい調査報道と解説に力を入れ、世界と日本の真実に迫り、「さまざまな出来事が、なぜ起きたのか、どう考えたらよいのか、どうしたらよいのか、『しんぶん赤旗』を読めばわかる」――そういう紙面づくりをめざしてさらに努力する決意です。国民生活のあらゆる分野の必要な情報を提供し、読者のみなさんの多様な関心にこたえる紙面、「なくてはならない新聞」「読まずにおれない新聞」となるように、不断の紙面改善に力をつくします。
「しんぶん赤旗」日刊紙読者のみなさん
数ある政党のなかで、日刊紙を発行し、自前の印刷所、独自の輸送・配達ルートをもち、党員と読者のみなさんの力によって支えられているのは日本共産党の「しんぶん赤旗」だけです。創刊以来、さまざまな困難に直面しながらも、読者のみなさんの多大なご協力に支えられて乗り越えてきました。
どうぞ事情をご理解いただき、ひきつづきご購読くださいますことをかさねてお願い申し上げます。どうかみなさんのお力添えで、「しんぶん赤旗」日刊紙を守り、育ててください。
2011年7月10日 日本共産党中央委員会
赤旗編集局