2011年7月8日(金)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 「こういう人たちにこんな危険なことを任せられるのだろうか」。玄海原発の運転再開をめざして政府が催した、「説明番組」に出ていた人の話です▼佐賀県民向けの“テレビ説明会”でした。番組の放送中、ファクスや電子メールで視聴者の意見を募りました。そこへ九州電力が、運転再開を支持するメールを送るよう事業所や関連会社の社員に求めていたと分かったのですから、出演者も黙っておられません▼“やらせメール”で世論誘導を企むような信用ならない会社に、危ない原発の仕事を任せられるか。危険でも情報を隠したりねじまげたりして、「安全」といいくるめるのではないか…。そんな不安でしょう▼本紙があばき、国会では笠井亮議員がただした“やらせメール”事件。「大変けしからん」(菅首相)「断固とした処置をとる」(海江田経産相)「言語道断」(枝野官房長官)「怒り倍増」(岸本・玄海町長)。衝撃の大きさが分かります。玄海町長は、運転再開の同意を取り下げました▼衝撃は九州電力の社長の進退にもおよびそうですが、かりに辞めても疑いは深まります。“やらせメール”まで仕組んでごまかさないと、人々に「玄海原発は安全」と思わせる自信がないのか、と▼「企画・製作・著作‥経済産業省」。“やらせメール”が届いていた番組の字幕です。もともと、県民は政府が選んだ7人しか出られない番組でした。とはいえ、泥をぬられた以上、企画・製作・著作者の政府にも真相を解き明かす責任があります。





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