2011年7月6日(水)「しんぶん赤旗」
沖縄の空自F15墜落 機体の一部洋上で発見
5日午前10時半ごろ、航空自衛隊那覇基地所属の川久保裕二3佐(37)が操縦するF15J戦闘機が那覇市の北西約180キロで訓練飛行中、消息を絶ちました。海上で尾翼の一部などが発見され、空自は墜落したと断定、事故調査委員会を設置し、原因究明に乗り出しました。
空自によると、同機は4機で模擬空中戦をしていましたが、開始から約1分後にレーダーから機影が消えたといいます。
F15は導入以降、事故が多発しています。沖縄での米軍・自衛隊機の墜落事故は、沖縄県が把握しているものだけで本土復帰(1972年)後、米軍43件(固定翼機27、ヘリコプター16)、自衛隊6件にのぼっています。
沖縄県平和委員会の大久保康裕事務局長の話 今回墜落したF15戦闘機は、沖縄では米軍が49機、自衛隊が24機保有しています。しかし防衛大綱では36機体制をうたっており、いずれ計85機ものF15が沖縄周辺で危険な訓練をすることになります。さらに大綱はF15部隊を2個飛行隊に増強するとしています。
米軍のF15は1979年の配備後、8機が墜落しています。今回の自衛隊機を含めると、ほぼ3年に1機墜落している計算です。沖縄県民の平和的生存権を守り、近隣諸国との平和外交を進めるためにも、このような状態は認められません。
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