2011年7月5日(火)「しんぶん赤旗」

大震災・原発―危機のなかで日本共産党の存在意義浮きぼりに

日本共産党第3回中央委員会総会終わる

国民のなかに足を踏み出し「党勢拡大大運動」の成功を


 日本共産党の第3回中央委員会総会は2日目の4日、活発な討論を続けた後、志位和夫委員長が結語をのべ、幹部会報告と結語を全員一致で採択しました。討論では2日間で60人が発言。全国でのインターネット視聴は6000人を超えました。


志位委員長が結語

写真

(写真)第3回中央委員会総会で結語を述べる志位和夫委員長=4日、党本部

 結語で志位氏は、討論を通じて、大震災と原発事故の危機の中での日本共産党の役割が浮き彫りになったと指摘。被災地の党組織の奮闘が「最もヒューマンな集団」日本共産党の姿を示し、支援した全国の党組織・党員にも元気と勇気を与えているとのべました。被災地と全国の党組織が心ひとつに連帯を発展させようと呼びかけるとともに、「国民の苦難軽減に献身する」という立党の精神が国民の変化と共鳴しあっていると強調しました。

 また、「原発からの撤退」へ国民的討論と合意をめざす決意がこもごも語られたことを指摘。このたたかいは日本の政治のゆがみをただすたたかいであり、激しい抵抗も予想されるが、日本社会の姿形を変えるという綱領的展望をもって意気高く取り組もうと呼びかけました。

 志位氏は、幹部会報告で提案した「党勢拡大大運動」が討論でも全国からの感想でも積極的に受け止められ、党員拡大を中心に強大な党をつくって世代的継承をはかることが全党の痛切な願い・要求になっていると語りました。

 そのうえで、この大運動を進める上で重要な6点をのべました。

 一つは、幹部会報告の全体の構成の特徴―(1)震災、原発、生活、平和のすべての問題について綱領的位置付けを明確にしていること、(2)大運動に取り組む政治的意義を浮き彫りにしていること―をよくつかんで「大運動」に生かすことです。

 二つ目は、いっせい地方選の教訓との関係です。総括の過程で選挙活動の個々の問題点を明らかにするとともに、その根本に「自力の不足」があることをつかみ、前向きの団結がはかられているという教訓をしっかりつかみ、打って出ることが重要だと強調しました。

 三つ目は、2中総決定にもとづき党員拡大の新しい前進の努力が始まっており、「大運動」はそれを発展・飛躍させる自然な運動の発展の提起だということです。5〜6月に全地区で入党者を迎えたように、「全地区から全支部へ」と大飛躍をなしとげる主体的な条件はあると訴えました。

 四つ目は、青年・学生の中でも前進は可能だと確信を与える先駆的取り組みが報告されたことです。青年・学生の変化に働きかける重要性、全党のもてる力の総結集、「綱領・古典の連続教室」に正面から取り組むことなどをあげ、ここにも前進の条件はあるとのべました。

 五つ目は、職場のなかでも連帯の動きが広がるなど変化と可能性が生まれていることです。志位氏は職場に大きな党をつくることは日本の社会のあり方を変えるたたかいであり、「ルールある経済社会」への重要な闘争だとのべました。

 六つ目は、「しんぶん赤旗」読者拡大も重要な課題に位置付けていることです。志位氏は日刊紙の危機打開のために500円値上げの措置をとることに理解と協力を改めて訴え、日刊紙のかけがえない役割を深く理解してもらうことが「最大のカギ」だと語りました。そして被災3県での読者拡大の前進を紹介し、「赤旗」は震災に苦しむ人々の「ライフライン」・命綱となっていると強調しました。

 最後に志位氏は、3中総決定を一刻も早く全党のものにして国民の中に足を踏み出し、大運動を成功させるため、すべての中央役員が心ひとつに先頭に立つことを訴えました。

日刊紙発行危機打開の全党への訴えを確認 

 3中総では、2日目冒頭、岩井鐵也機関紙活動局長が「『しんぶん赤旗』日刊紙発行の危機打開のために――全党の同志のみなさんに訴えます」を提案し、審議のうえ中央委員会総会として確認しました。「訴え」では、「赤旗」日刊紙が「党の前進の命綱であり、日本社会変革のたたかいの発展にとって不可欠」の役割をもっていることを指摘。読者数後退による発行の危機打開のため、日刊紙経営の現状をあきらかにしたうえで、どうしても必要なこととして、(1)購読料を500円値上げする(2)現在の24万部余から採算がとれる26万部以上に前進させる―取り組みへの理解と協力を訴えています。





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