2011年7月3日(日)「しんぶん赤旗」
福島県「原子力に依存せず」
検討委 復興へ提言案
福島県復興ビジョン検討委員会(鈴木浩座長)は2日、福島県庁内で第6回検討委員会を開きました。「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」を基本理念の第1の柱にした復興ビジョン提言(案)を検討し、基本的に了承、今月後半までには佐藤雄平知事に提言することになりました。
同検討委員会には、座長を含め12人の委員全員が出席。前回の検討委員会論議にもとづいた提言案が示されました。
提言案はまず、福島県の復興が、(1)原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり(2)ふくしまを愛し、心を寄せるすべての人々の力を結集した復興(3)誇りあるふるさと再生の実現―の三つの基本理念のもとにおこなう必要があることをのべています。
つづいて復興に向けた主要施策として、「緊急的対応」、五つの「ふくしまの未来を見据えた対応」、「原子力災害対応」の合計7施策が示されています。
復興にあたっての基本理念は、これまで原発が何重にも防護策がとられているとして安全性を主張してきたが、今回の事故で信頼が根底から覆り、いったん事故が起これば広範囲に、長期に被害を及ぼすことが明らかになったとしています。福島においては原子力への依存から脱却し、再生可能エネルギーの飛躍的な推進を図り、省エネルギーやリサイクルなどを強力に推進し、環境との共生が図られた社会づくりを進める必要があるとしています。