2011年7月2日(土)「しんぶん赤旗」
茶葉から基準超セシウム
党が情報公開申し入れ
東京・板橋
東京都板橋区は6月30日、区内で栽培し製茶した茶葉から国の暫定基準の5・4倍の放射性セシウムが検出されたと公表しました。日本共産党区議団は1日、子どもや父母ら区民の不安にこたえ、放射線の観測を継続・強化し情報を公開するよう、坂本健区長に申し入れました。
この茶葉は区内の茶畑で5月9日、区立小学校3校の4、5年生約300人が茶摘み体験をしたもの。茶葉を加工した製茶約20キログラムを児童に渡す前に検査したところ、1キログラムあたり放射性セシウム134が1300ベクレル、放射性セシウム137が1400ベクレルの計2700ベクレルを検出しました。これは食品衛生法の暫定基準値(1キログラムあたり500ベクレル)の5・4倍にあたります。
生茶葉からはセシウム134が160ベクレル、セシウム137が190ベクレルの計350ベクレルを検出しました。同区の茶葉は市場には流通していないといいます。
区では児童に茶葉を渡すのを中止し、全量を廃棄します。区では「児童の健康への影響はない」としており、区は児童や父母らへの説明会を開き、農産物の検査も行う予定です。
日本共産党区議団の申し入れに坂本区長は「区としても放射線の問題は積極的に対応し、情報を公開していく」と答えました。