2011年7月2日(土)「しんぶん赤旗」
情報収集衛星実態示せ
原発画像など 吉井議員が主意書
日本共産党の吉井英勝衆院議員は6月30日、大規模災害時の情報収集衛星の活用実態を明らかにするよう求める質問主意書を提出しました。
情報収集衛星は「大規模災害などへの対応」と「安全保障」を名目に導入された事実上の軍事偵察衛星。内閣官房が運用し撮影データを防衛省などが利用しています。光学4号機の8月28日打ち上げを計画しています。
主意書は、2003年の1号機打ち上げ以来、災害への活用実態を国民の前にいっさい明らかにしたことがないと指摘。福島第1原発の事故状況を含め、東日本大震災での被害状況把握と被災者救援にとって重要な画像情報の公開を、政府が拒み続ける理由をただしています。
被災者救出にあたる機関や組織に画像提供していなかったとすれば、「国民生活の安定・安全を確保するための情報の収集・分析に重要なツール」と政府が説明する情報収集衛星の活用を意図的に怠って、国民の命と安全を確保する責任を果たさなかったことになると指摘。関連予算の執行を停止し「震災の復興予算財源に回すべき」だと、政府の対応を求めています。
このほか、内閣衛星情報センターの歴代所長が防衛省出身者であることの理由、職員の出向や民間からの採用状況などを明らかにするよう求めています。
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