2011年7月2日(土)「しんぶん赤旗」
東電は全額仮払いを
条件付け支払い拒むな
放射能汚染賠償 農民連が要求
東京電力福島原発の放射能汚染被害賠償で農民連の白石淳一会長をはじめ代表団は1日、東京都千代田区の東電本社を訪ね、農家の請求にたいし条件をつけず全額仮払いをすべきだと要求しました。
農民連は放射能汚染で出荷制限や価格暴落の被害をうけた福島県、茨城県、群馬県、千葉県などで仮払いの損害請求を東電に提出しています。しかし東電はこれまで1円の賠償もしていません。
農民側は、東電の対応として、前年の確定申告、出荷契約などの書類提出の条件をつけ支払いを拒否している事例が6月下旬以降に出ていることを追及。「実態に即した請求をしているのに、賠償請求をあきらめさせるつもりなのか」「仮払いなのだから、加害者の東電が全て認めるのが当然だ」など批判の声をあげました。
ホウレンソウの規模拡大をして被害を受けた茨城県の男性は、「昨年は面積も少なく価格も悪かった。そんな年と比べることはおかしい」と追及。東電側は、今月半ばには「半額」の支払いをすることになりました。
“国の指針にそって対応する”との東電側の姿勢にたいし、農民連は、農家経営が続けられないとして、早急に支払いを求めていくことにしています。