2011年6月30日(木)「しんぶん赤旗」

首相のエネ政策「見直し」

実際は原発再稼働押し付け

穀田氏が批判


 穀田恵二国対委員長は29日の会見で記者団から、菅直人首相が「エネルギー政策をどのような方向にもっていくかが次期選挙の争点」などと述べていることへの見解を問われて、「いま解散をにおわせて、それを延命の道具としてつかおうという発想自体に問題がある。同時に首相のいうエネルギー政策の見直しの中身自体が問われている」と指摘しました。

 また、菅首相は原発大増設の「エネルギー基本計画」を「白紙から見直す」とは言うものの、どう変えるかは語っていないと指摘。一方で首相をはじめとする政府が実際にやっていることは、停止中の原発の再稼働を自治体に求めることであり、29日も海江田万里経済産業相が玄海原発(佐賀県)の再稼働への協力を自治体に取り付けに行っていると批判しました。

 穀田氏は、原発の再稼働要請は、政府自身が国際原子力機関(IAEA)への報告書であげた28項目にのぼる教訓のうち地震対策の強化や過酷事故対策で何の対策も行っておらず、まったく道理がないと指摘。「原発について何かものを言うのであれば、正々堂々と国会で委員会を開いて、具体的見直しについてどうするかしっかりと審議すべきだ。この間の発言は、自分の政権延命との関係でものを言っているといわざるをえない」と述べました。





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