2011年6月29日(水)「しんぶん赤旗」

海再生の決意新たに

諫早開門求める国会内集会


 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防排水門の開門を求める「よみがえれ!有明海」集会が28日、国会内で開かれました。漁民ら約40人が参加。小長井・大浦訴訟での開門請求を棄却する27日の不当判決(長崎地裁)に抗議し、有明海の再生をめざしてたたかい続ける決意の声が相次ぎました。

 馬奈木昭雄弁護団長は、地裁判決について、諫早湾外の漁業被害は認めて損害賠償を命じながら内側の被害は認めない矛盾を指摘。「開門を命じた福岡高裁判決は少しも揺るがないし、開門で農業被害が出るという長崎県の主張も立証されていない。私たちは控訴するが、目的はただちに開門を実現することだ」と述べました。

 原告団長で諫早市の小長井漁協理事の松永秀則さん(57)は「今も100万トン単位で排水されており、私たちはアサリが死ぬのを恐れて早く水揚げし、安値で出荷せざるをえない」と告発しました。

 「漁民はタイラギの不漁で漁を中止し、タマネギの収穫に出稼ぎに行っている。豊かな海があるのに、なぜこんな生活をしなければならないのか」と窮状を訴えたのは、損害賠償が認められた佐賀県有明海漁協大浦支所(太良町)の男性(58)。長崎県雲仙市の瑞穂漁協の室田和昭副組合長(67)は「瑞穂漁協も開門賛成に回った。さまざまな圧力を受けているが、開門をめざして頑張る」と話しました。

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と紙智子参院議員のほか、民主、自民、社民各党の国会議員が出席しました。





もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp