2011年6月26日(日)「しんぶん赤旗」

米軍属不起訴 許せない

地位協定の抜本改定を

赤嶺議員ら出席 沖縄で抗議集会


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(写真)声をつまらせ、不平等な日米地位協定改定を訴える被害者の同級生=25日、沖縄県北中城村

 「もう、これ以上の犠牲はごめんです。今度こそ心一つに、悪の根源、日米地位協定の改定を」―今年1月、米軍属の運転する普通乗用車が、沖縄市の国道329号で対向車線に進入し、軽乗用車と正面衝突して與儀(よぎ)功貴(こうき)さん=当時(19)=を死亡させた事件で、「遺族を支える会」は25日、沖縄県北中城(きたなかぐすく)村で「不平等な日米地位協定を許さない抗議集会」を開きました。

 台風5号の豪雨にもかかわらず、会場の北中城中央公民館は300人近い参加者で満員。自民、国民新両党を除く沖縄選出・出身6国会議員や県議19人、首長らが出席しました。

 体調を崩し欠席した功貴さんの母・神谷真奈美さんから「この悲しい日が二度と起こらないように、不平等な日米地位協定は絶対改定すべきです」とのメッセージが寄せられました。

 同級生の新垣翔士さんは「功貴君は殺されたのですよ。僕は悔しい。だれにこの悔しさをぶつければ、沖縄は変わるのか、教えてほしい」と涙ながらに訴えました。

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は「與儀君の死を絶対無駄にせず、地位協定の抜本見直しを」と訴えました。党県議団5人全員と真栄里保県議候補らが出席しました。


 米軍属の不起訴事件 那覇地検は3月、米軍属の起こした交通死亡事故は「公務中」だったと認定し日米地位協定に基づいて日本に第一次裁判権がないとして不起訴にしました。遺族は那覇検察審査会に審査を申し立て、同審査会は5月27日、米軍関係では初めて起訴すべきだとする「起訴相当」を議決しました。議決では、米連邦最高裁判決などを例に米軍属が平時に軍法会議で裁かれないことを示し、「わが国において第一次裁判権を行使することが相当」とのべ、日米地位協定の改定も求める画期的判断を示しました。





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