2011年6月26日(日)「しんぶん赤旗」

「原発なくそう」福島から

もう一度豊かな自然を

全国へ発信 全県集会に1000人

5市町村首長がメッセージ


 福島市の街なか広場で25日、原発からの撤退を強く求める全県集会が開かれました。県内各地から会場いっぱいの1000人余が参加。東京電力福島第1原発事故による放射能汚染への怒りと「原発なくそう! もう一度自然豊かな福島県を」とのたたかう意思を示しました。


写真

(写真)「原発いらない?子どもたちを守れ、安全な農地をかえせ」など声をあげてパレードする人たち=25日、福島市

大門議員国会報告

 放射能汚染から子どもを守る運動にとりくむ母親、酪農家、業者、労働者ら5氏が発言。

 飯舘村の長谷川健一さん(58)は、「酪農家仲間が命を絶ちました。これ以上、彼のような犠牲者を出さないように」と訴えました。

 新日本婦人の会須賀川支部事務局長の長井みさ子さん(62)は、「私たちは命を生みだす母親です。子どもは生まれる土地も、育てられる土地も選べません。私たちには『原発をなくしていこう』と訴えていく責任があります」と訴えました。

 連帯と決意をこめた拍手が続きました。

 集会は、東電への賠償請求運動、放射能汚染対策、原発からの撤退を求める運動など「五つのとりくみ」を提起。「福島県民は今、日本全国、全世界に向けて、原発からの速やかな撤退を発信する責任がある。きょうを新たな出発点に運動の前進を」と呼びかけました。

 集会に父親と参加した女性(23)=郡山市職労=は「将来、元気な子どもを産めるのかどうかわからない」と不安を口にします。

 東京から首都圏青年ユニオンのメンバー4人が参加しました。書記長の河添誠さんは「福島で起きている問題を、福島だけの問題にしてはいけない。福島の人たちの声が全国に届いてほしい」とエールをおくりました。

 集会は、ふくしま復興共同センター(事務局・福島県労連)が主催。被災した5市町村の首長(別項)が寄せたメッセージを紹介しました。日本共産党の大門実紀史参院議員が国会報告をしました。

 パレードは買い物客や若い人たちも注目しました。

 7月2日に東京・明治公園で行われる「原発ゼロをめざす緊急行動」に参加し、全国に福島の声を伝えようという訴えもありました。

 メッセージを寄せた首長は次の通りです。

 南相馬市・桜井勝延市長、川俣町・古川道郎町長、新地町・加藤憲郎町長、浪江町・馬場有町長、飯舘村・菅野典雄村長





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