2011年6月24日(金)「しんぶん赤旗」
汚染土除去に国庫補助
福島県以外の校庭にも
塩川・宮本議員ら要求
文部科学省は、福島県以外の学校についても、校庭の放射線量を下げるための表土除去費用について国庫補助をすることを決め、23日までに栃木、茨城、群馬など1都15県に通知を送りました。仮設住宅の建設、避難者受け入れなどで児童・生徒数が増え、仮設校舎や校舎改修が必要な場合も国庫補助の対象とします。
校庭での放射性物質については日本共産党の塩川鉄也、宮本岳志両衆院議員、野村せつ子前栃木県議が7日、文科、厚労両省に対し、福島県以外でも表土の除去や線量計購入などに国が財政支援するよう申し入れていたものです。9日には福田富一栃木県知事も文科省に同様の申し入れをしていました。
通知によると、公立学校への補助率は3分の2。地方負担となる3分の1の95%が後年度に地方交付税で措置されることから、実質的に除去費用のほぼ全額が国の負担となります。私立学校の場合は半額を国庫負担します。私立専修学校、各種学校についても対象とするよう調整中です。
表土除去費用の補助対象となるのは、校庭の空間線量が1時間当たり1マイクロシーベルト以上の場合。希望する学校には簡易式線量計を配布します。
福島県内の学校については、宮本議員の要求(5月13日の衆院文部科学委員会)などにより、公立学校についてほぼ全額を国が負担することが5月末に決まっていました。宮本氏はさらに私立学校も補助対象にするよう求め、高木義明文科相は「実質的に公立と同様の補助」を約束しています。