2011年6月23日(木)「しんぶん赤旗」
固定資産税の減免を
山下議員 原発事故被害で主張
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日本共産党の山下芳生議員は21日の参院総務委員会で、原発事故被害を受けた住民や事業者の固定資産税減免を求めました。
山下氏は、片山善博総務相が原発事故の被災者に対する固定資産税減免特例措置の「根拠法令を用意したい」(16日衆院総務委員会)と述べたことについて「土地家屋が使えないのに税金をとるのは理不尽だ」と主張。そのうえで、義援金支給時の「30キロ圏内」のような機械的な「線引き」ではなく、自治体が柔軟に区域を決める仕組みとするよう求めました。
片山総務相は「重要なポイントだ。しゃくし定規であてはめると不公正とかトラブルが生じる可能性がある。福島県の意見もうかがいながら制度構築したい」と答えました。
山下氏は、原発事故の風評被害で木材が売れなくなっている事業者の例を示し、避難地域外でも「休業状態に追い込まれている事業用土地や施設の固定資産税の減免を認めるべきだ」と指摘。片山総務相は「減免規定の適用が否定されるべきものでない」と認めました。
さらに山下氏は、これらの特例措置で減収となった自治体に対する補てんは「東電の責任で賠償させるべきだ」と主張。片山総務相は「私も同感」と述べ、笹木竜三文部科学副大臣は、「調査をふまえ、減収分については(原子力損害賠償紛争)審査会で議論する」と答えました。