2011年6月19日(日)「しんぶん赤旗」

南シナ海問題

外交解決の重要性強調

ワシントン 米・ベトナム両国が対話


 【ワシントン=小林俊哉】4度目となる米・ベトナム間の政治・安全保障・防衛対話が17日、ワシントン市内で行われました。2国間関係や東南アジアの地域的問題について議論し、南シナ海の領有権問題について、「平和、安定、安全と、航行の自由の維持は国際社会の共通の利益だ」と強調する共同声明を発表しました。

 同対話は、米側からシャピロ国務次官補(政治・軍事担当)ら、ベトナム側からファム・ビン・ミン外務次官らが出席。南シナ海情勢について、「すべての領土紛争は、軍事力に訴えることなく、協力、外交的過程によって解決されるべきだ」と強調しました。

 両政府は、領有権の主張は、国連海洋法条約などの国際法に基づくべきだとし、とくに2002年の東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国による南シナ海に関する共同宣言の立場の重要性を強調しました。

 米側は、中国への名指しは避けながらも、「最近の南シナ海での紛争」は「同地域の平和と安定を促進するものではなく、海洋上の安全について疑念を生じさせるものだ」と指摘しました。

 次回対話は12年にハノイで開催されます。





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