2011年6月19日(日)「しんぶん赤旗」

オスプレイ 来年10月12機・13年12機 普天間配備

着陸騒音 現配備ヘリより大

米海兵隊が公表


 米政府・軍が、沖縄の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に2012年10月からの配備を狙う垂直離着陸機MV22オスプレイについて、着陸時の最大騒音値が、同基地に現在、配備されているCH46E中型輸送ヘリコプターよりも大きくなることが、防衛省作成の資料で分かりました。

 同資料は、米国防総省が今月6日、オスプレイの沖縄配備計画を正式に認めたのを受け、防衛省が地元・宜野湾市などに提示したもの。その中で、米本土西海岸へのオスプレイ配備に関する環境影響評価書(2009年10月)に掲載されている、オスプレイとCH46Eの騒音測定値の比較が紹介されています。

 それによると、機体から500フィート(約150メートル)離れた位置から計測した着陸時の最大騒音値(発生した騒音の瞬間最大値)は、オスプレイが83デシベルで、CH46Eの79デシベルを上回りました(80デシベルは地下鉄車内の騒音に匹敵)。

 騒音暴露レベル(発生した騒音エネルギーの総量を1秒間継続する騒音に換算)では、オスプレイの着陸時の騒音は94デシベルと、CH46Eの95デシベルをわずかに下回っているものの、ほぼ同水準です(90デシベルは印刷工場内や機械作業場内、100デシベルは電車通過時のガード下の騒音に匹敵)。

 巡航時の騒音については、高度250フィート(約75メートル)から5000フィート(約1500メートル)までいずれの段階もオスプレイの騒音値がCH46Eより低くなっています。これは、オスプレイがプロペラ機モードで高速飛行したためとみられます。

 米軍は「MV22はCH46Eよりも一般的に静かだ」などと強調しています。しかし、オスプレイの方が着陸時の騒音が大きくなれば、日常的に離着陸が繰り返されている基地周辺の住民にとっては、騒音被害がいっそう増大することになります。

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