2011年6月18日(土)「しんぶん赤旗」

広島市長が被爆者に暴言

共産党が謝罪を要求


 広島市の松井一実市長が被爆者との面会で援護施策への感謝を求めるような発言をした問題で、日本共産党県委員会(村上昭二委員長)と党市議団(中原ひろみ団長、3人)は17日、松井市長が発言を撤回して被爆者に謝罪するよう申し入れました。

 新聞報道によると、松井市長は16日、市役所で被爆者と面会した際に「何か権利要求みたいに『くれ、くれ、くれ』じゃなくて『ありがとうございます』との気持ちを忘れんようにしてほしいが、忘れる人がちょっとおる」などと発言しました。

 申し入れ書は「援護は施しであり、感謝の気持ちが大切だという趣旨に受け取れますが、このような認識では広島市長は務まらない」と批判。村上委員長と中原団長、村上厚子、近松里子の両市議、皆川けいし前市議の計5人が、核兵器廃絶と被爆者援護は一体のものという認識に立つよう求めました。

 また同日、他会派の市議や県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会(高野正明会長)も抗議文を提出。いずれも市原爆被害対策部の大知裕部長が応対し、趣旨を松井市長に伝えると答えました。


「非情な発言」撤回を求める

日本被団協

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳事務局長は17日、談話を発表し、広島市の松井一実市長が被爆者と面会(16日)した際の暴言について抗議しました。

 被爆から66年を経た今日も原爆の後遺症に苦しむ被爆者を多く抱える広島市長の言葉とは信じがたい、非情な、見識のない発言だとのべ、発言の撤回を求めています。





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