2011年6月17日(金)「しんぶん赤旗」
原発事故による避難者数
正確に全体を把握せよ
衆院総務委 塩川議員求める
日本共産党の塩川鉄也議員は16日の衆院総務委員会で東京電力福島第1原発事故による避難者支援のため、避難者数など全体を正確に把握するよう求めました。
経済産業省の松下忠洋副大臣は、原発事故で指定された区域外に避難した人は11万3000人に上ることを報告しました。
また総務省は、区域設定がされていない、いわき市だけでも6千人を超える避難者がいると答弁。塩川氏は総務省の全国避難者情報システムの数値を踏まえ、福島県の避難者は12万人を超えると指摘しました。その上で塩川氏は、政府の緊急災害対策本部が発表に使っている警察庁のまとめでは福島県の避難者は2万人となっており、県内の避難所にいる人しか数えておらず、西日本などに避難した人も含まれていない不十分な実態把握だと指摘。阿久津幸彦内閣政務官は、政府の緊急災害対策本部発表に警察庁のまとめを使わないことにしたことを明らかにしました。
片山善博総務相は「(避難者全体を視野に入れるという指摘は)おっしゃる通りだ。全国の自治体の協力を得て把握に努めている」と答弁しました。
また塩川氏が、原発事故被害者の地方税減免措置を求めたのに対し、片山総務相は「やむなく避難せざるを得なかった人も含めて、ちゃんとした法整備を進める。公正・妥当な措置がされるようにしたい」と述べ、法改正を行う考えを表明しました。