2011年6月17日(金)「しんぶん赤旗」
泊原発プルサーマル計画
札幌市長「凍結すべき」
宮川市議に答弁
札幌市の上田文雄市長は16日、北海道電力・泊原発(泊村)で進められているプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル計画について、「凍結すべきだ」との見解を示しました。第2回定例市議会代表質問での日本共産党・宮川潤市議の質問に答えたもの。
人口192万の札幌市は、泊原発から市中心部までわずか70キロ程度で、市民の不安が高まっています。一方、北電は5月、東日本大震災後では全国で初めて、MOX燃料の検査を経産省に申請。2012年度までに同原発3号機でのプルサーマル計画を強行しようとしています。
宮川市議は代表質問で「市民を守る立場で(泊原発の)プルサーマル化反対を明らかにし、関係機関に訴えるべきではないか」と市長に迫りました。
これに対し上田市長は「福島第1原発の大事故を目の当たりにして、これまで絶対安全といわれていたものが、決してそうではないとわかった」と述べ、プルサーマルについては「市民から不安だという声が数多く寄せられており、凍結すべきだと考える」と、関係機関に申し入れる意向を示しました。
初めて市議会を傍聴したという同市東区の女性(66)は「泊原発そのものをなくし、自然エネルギーに転換できるよう、運動を広げていきたい」と話していきました。