2011年6月16日(木)「しんぶん赤旗」
原発依存から脱却
福島県の復興ビジョン方針
検討委確認
福島県復興ビジョン検討委員会(鈴木浩座長)は15日、福島市で第5回検討委員会を開き、復興の基本方針の第1に「脱原発」の考え方で施策を推進することを確認しました。
同検討委員会は、東日本大震災・東京電力福島原発事故からの復旧・復興をはかる県のビジョン策定に反映させるため、外部有識者の組織として立ち上げられたもの。前回の論議にもとづいて事務局から、復興ビジョンの構成、基本理念(基本方針)、主要施策が報告されました。
それによると、「基本理念」は前回の5点から3点に再編され、1点目に「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」を押し出しています。その詳細として、「『脱原発』という考え方の下、原子力への依存から脱却し、再生可能エネルギーの飛躍的な推進を図るとともに、省エネルギーやリサイクルなどを強力に推進する」としています。
検討委員会では、これらの提案に異論はありませんでした。次回は7月2日。県は7月末までに復興ビジョンを策定し、復旧・復興本部で決定すると明らかにしています。
出席者の1人は「福島がどの方向でいくのかは、県民だけでなく世界中から注目されている。福島が『脱原発』といわず、どこがいうのか。県民、世界に対して一定役割を果たせたと思う」と語っています。