2011年6月10日(金)「しんぶん赤旗」
震災復興
助成、民間医療にも
医団連 第2次補正予算早く
国会内で集会
全国保険医団体連合会(保団連)や日本医療労働組合連合会など6団体でつくる医療団体連絡会議(医団連)は9日、東日本大震災を受けて住民本位の復旧・復興と一刻も早い第2次補正予算の編成を求めて、院内集会を開きました。
保団連の住江憲勇会長はあいさつで、被災地の状況改善が見られないことを「人災だ」と指摘。「復興に必要な財源を社会保障費抑制で捻出するのでは、被災地の安心・安全は守れない」と強調しました。
高齢化率が全国平均より高い岩手、宮城両県は、公的病院の統廃合などで医療過疎の問題が深刻な中での被災。両県の報告者は、介護サービスが行き届かない現状や高齢者が安心して住む場がないとして、国の支援を求めました。また、民間医療機関への公的助成を第2次補正予算で盛り込むよう要望しました。
福島県の報告者は、放射線に正しく対処するための住民学習会の取り組みをはじめたことを紹介しました。
全日本民主医療機関連合会の長瀬文雄事務局長は「阪神・淡路大震災では、仮設住宅入居や自宅に戻るなどした後、900人もの孤独死、自殺、関連死があった」と話し、憲法に基づいて被災地に寄り添う支援をしながら政治の転換を求める運動を続けたいと述べました。
日本共産党の赤嶺政賢、宮本岳志両衆院議員と田村智子参院議員が駆けつけ、激励のあいさつをしました。
医団連は同日、第2次補正予算の速やかな編成と被災者医療及び医療提供体制の確保を求めて関係省庁との交渉と議員要請を行いました。