2011年6月9日(木)「しんぶん赤旗」
安心できる年金に
機構発足1年半で集会
解雇撤回で経験豊かな職員を
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日本年金機構発足からの1年5カ月を検証し、国民が安心できる年金制度を実現しようと、労働組合や民主団体などでつくる「安心年金つくろう会」が8日、「これでいいのか?日本年金機構」を衆院第1議員会館で開催し、50人が参加しました。
主催者あいさつした国公労連の宮垣忠委員長は、社会保険庁から年金機構への移行で、分限免職(解雇)された525人をはじめ多くの経験ある職員が退職し、年金機構には専門知識のある職員が足りないと批判。年金機構職員の半数以上が有期雇用の職員となるもとで、「安心できる年金業務ができるのか」と語り、分限免職の撤回などを求めました。
全日本年金者組合の久昌以明(きょうしょう・ともあき)政策調査部長は、「税と社会保障一体改革」の問題点を報告。年金の支給開始年齢の65歳から68〜70歳への引き上げ、「マクロ経済スライド」による年金支給額の引き下げなどがねらわれていると告発しました。
年金機構の現場から報告した全厚生労働組合の代表は、職員を採用しても有期雇用で、「仕事を覚えたころに辞めていく」と指摘。ベテラン職員が多忙を極め、新人に仕事を教えることができないなどの実態を語りました。
フロア発言で、全厚生闘争団の國枝孝幸事務局次長は、人事院の口頭審理にふれながら、厚労省が分限免職回避にむけてまともな努力をしていなかったことを報告。「職場に戻って仕事ができるようにがんばりたい」と表明しました。
山下、田村の両氏あいさつ
日本共産党の山下芳生、田村智子の両参院議員があいさつ。山下議員は、厚労省が社保庁から転任させる職員を選別するために作成した「裏マニュアル」について、国会で追及したことにふれながら、「分限免職させるためのマニュアルだ」と批判。分限免職の回避に努力するとした閣議決定に反するものだと語りました。
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