2011年6月9日(木)「しんぶん赤旗」

視覚障害者対策 万全に

山下議員 地デジ化、携帯ラジオでテレビ聞けない


 7月24日の地上デジタル放送完全移行を、岩手・宮城・福島の被災3県で最長1年間延期する電波法の特例法案が7日、参院総務委員会で審議されました。日本共産党の山下芳生議員は、アナログ放送から地デジ放送に移行すると、多くの視覚障害者が利用している携帯用FMラジオでテレビ放送の音声が受信できなくなる問題を取り上げました。

 厚生労働省の「平成18年身体障害児・者実態調査結果」によると、視覚障害者の情報入手方法の第1位がテレビ(66%)でした。山下議員は、視覚障害者が携帯ラジオを「体の一部のように使用している」状況について、全日本視覚障害者協議会(全視協)の山城完治総務局長への聞き取り調査を紹介しました。

 それによると、安価で操作しやすい携帯ラジオは、「台所や寝室に2、3台置いて、時計替わりになっている」こと。携帯電話の「ワンセグ」は高価で操作も難しく、地デジ化でテレビが聞けなくなると「世の中から切り離されてしまう」思いが語られたといいます。

 山下議員は「全視協のみなさんは、携帯用ラジオに地デジ受信機能を付加することを求めた請願署名に取り組んでいる。家電メーカーに新たな機器の開発・普及を要請すべきではないか」と政府に迫りました。

 片山善博総務相も「その点は共感できる」とのべ、「各メーカーに対応が図られるよう、総務省として伝えたい」と約束しました。





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