2011年6月9日(木)「しんぶん赤旗」
福井の原発群を調査
京都・兵庫の党議員団 事故起これば影響
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日本共産党京都府議団、兵庫県議団と京都市、綾部市、舞鶴市の各市議団は8日、福井県若狭湾にある関西電力の原発群を訪れ、合同調査を行いました。
県庁で佐藤正雄党福井県議から報告を受けた後、県原子力担当課や、防災担当課の課長から説明を受けました。
「自治体の境はあっても、災害に境はない。住民の避難方法をどう考えているか」(後野和史舞鶴市議団長)、「琵琶湖への影響はどう考えるか」(迫祐二京都府議)と質問。県側は「そもそも琵琶湖に影響を与えるような原発事故は起こらない」と“安全神話”に立った答えをしました。
福井県には現在、15基の原発(使用済み核燃料を保管中の廃炉『ふげん』含む)があり、うち11基が関西電力の原発です。美浜発電所をはじめ、同県の原発の多くが活断層から1キロ以内に建っています。
綾部市と舞鶴市は高浜原発の10キロ圏内に位置しており、京都府のほぼ全域と兵庫県の北東部が、高浜原発から約80キロ圏内(食物摂取による体内被ばく危険地帯)の地域です。
近畿の水源である滋賀県の琵琶湖は、全域がすっぽりと収まり、原発でひとたび事故が起これば関西全域に影響が及びます。
美浜発電所のPRセンターを訪れた調査団は原発の仕組み、福島原発の事故を受けた対策について梅津隆久館長から説明を受け、その後、高速増殖炉「もんじゅ」のPRセンター「エムシースクエア」を訪れ、関連施設を視察しました。
前窪義由紀京都府議団長は「電力会社の安全神話にしがみつく体質を変えないといけないと感じた。生活スタイルを考えることや、自然エネルギーへの転換など、世論と運動を広げていきたい」と話しました。