2011年6月8日(水)「しんぶん赤旗」
原発作業員
被ばく測定 遅れ重大
参院委 田村議員「国は責任を」
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日本共産党の田村智子議員は7日の参院厚生労働委員会で、原発労働者に対する内部被ばく量の測定も確定も遅れているとして、健康管理に国が責任を果たすよう求めました。
経済産業省は、緊急時の被ばく線量上限値の250ミリシーベルトを超えていた2人の労働者について、内部被ばくの計測は水素爆発の1カ月以上後で、暫定値判明までさらに1カ月半かかったことを報告。最初の検査で内部被ばく20ミリシーベルトを超える可能性のある労働者が52人いることも明らかにしました。田村氏は、「被ばく量の確定が先延ばしされ、当然行われるべき健康管理がなされなかった」と批判しました。
また経産省は、労働者7800人中、被ばく量が確定しているのが40人にとどまっていると答弁。
前回(5月20日・参院予算委)の質問から全く変わっていないために田村氏は、「許されないことだ。被ばく量の評価や判断を東電まかせにせず、外部からの監査、政府の監督ができるようにするべきだ」と主張しました。
小宮山洋子厚労副大臣は、「日本原子力研究開発機構などに依頼して精密測定と評価を実施している。しっかりと評価するよう指導したい」と答えました。
また田村氏は、5月10日の同委員会で原子力安全・保安院が、東電の報告をもとに、事故対応の作業員で内部被ばくを測定したのは528人であるにもかかわらず、1043人と水増し答弁していたことを批判。経産省は、「説明が不適切だった」と誤りを認めました。